出版の進め方
KDPで電子書籍を登録する手順:アカウント作成から公開まで
原稿と表紙が用意できたら、いよいよ登録です。ただ、はじめて管理画面を開くと、入力項目が多くて手が止まりやすいところでもあります。
この記事では、Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)で電子書籍を登録する流れを、順番に整理します。全体の流れを先に知りたい方は、電子書籍の出版方法:個人が出すまでの全体像もあわせてどうぞ。
登録の前に用意するもの
入力の途中で探し回らないよう、先にそろえておくと楽です。
- 完成した原稿のファイル(Word形式など)
- 表紙の画像
- タイトル、サブタイトル、著者名
- 本の紹介文(読者が読んで、続きを知りたくなる文章)
- 検索に使われそうな言葉(キーワード)の候補
- Amazonのアカウント(普段の買い物用とは別に作る必要はありません)
1. アカウントを作成する
KDPの公式サイトにアクセスして、Amazonのアカウントでサインインします。はじめての場合は、KDPの利用規約への同意など、いくつかの案内が表示されます。内容を読んだうえで進めてください。
ログインしたら、画面の「本棚」から、新しいタイトルを作成します。電子書籍は「Kindle本」を選びます。
2. 税務情報と受取口座を登録する
売上を受け取るために、KDPの「アカウント情報」で、次の項目を登録します。
- 著者・出版社としての情報(氏名、住所など)
- 受取口座(銀行口座)
- 税務情報(アンケート形式で入力します)
ここは、個人情報や口座情報を扱う、大切な部分です。画面の案内を読みながら、ご自身で正確に入力してください。税務の扱いに迷う場合は、税理士や税務署などの専門家に確認するのが安心です。
3. 「本の詳細」を入力する
ここで入力する内容は、Amazonの販売ページに表示されます。読者が最初に目にする部分なので、ていねいに作りましょう。
| 項目 | 入力のポイント |
|---|---|
| 言語 | 日本語の本なら「日本語」を選ぶ |
| タイトル・サブタイトル | 誰に向けた、どんな本かが伝わる言葉にする。表紙の表記と合わせる |
| 著者名 | 表紙や本文の表記と合わせる |
| 内容紹介 | 読者の悩みと、読んで得られることを書く。最初の数行が読まれやすい |
| キーワード | 読者が検索しそうな言葉を入れる。内容と関係のない言葉は避ける |
| カテゴリー | 内容に近いジャンルを選ぶ |
タイトルや紹介文に、本の内容と関係のない人気の言葉や、他の著者名・商品名を入れることは、規約で認められない可能性があります。迷ったら、公式のガイドラインを確認してください。
4. 「本のコンテンツ」で原稿と表紙を登録する
次に、原稿と表紙をアップロードします。
- 原稿をアップロードする:Word形式(.docx)などのファイルを選びます。
- 表紙をアップロードする:用意した画像を登録します。画像のサイズなどの条件は、公式ヘルプで確認してください。
- プレビューで確認する:「オンラインプレビュー」などの機能で、目次や改行、画像の見え方を確認します。
プレビューでの確認は、特に大切です。スマホの小さな画面で、文字が詰まっていないか、見出しが崩れていないか、目次のリンクが動くかを、一通り見てください。直したくなったら、原稿を直して、もう一度アップロードします。
5. 「本の価格設定」を決める
ここでは、販売する国・地域、価格、ロイヤリティ(受け取る割合)を設定します。
- 販売する地域:特に理由がなければ、すべての地域が選ばれたままで構いません。
- 価格:読者に手に取ってもらいやすい価格と、本の内容の価値の、両方から考えます。
- ロイヤリティ:選ぶ種類や価格帯によって、受け取れる割合や条件が変わります。最新の条件は、必ず公式ヘルプで確認してください。
- KDPセレクト:登録するかどうかを選べます。Amazonでの独占販売が条件になる仕組みなので、他の販売先での販売予定がある場合は、内容をよく確認してから決めましょう。
最初の一冊では、価格をいくらにするか、迷うことが多いと思います。価格は、公開後に変更もできます。まずは、無理のない設定で出してみて、反応を見ながら調整する、という考え方もあります。
6. 公開を申請して、審査を待つ
すべての入力が終わったら、「Kindle本を出版」のボタンで申請します。申請後は、Amazon側で内容の確認(審査)が行われます。
審査の結果は、登録したメールアドレスに届きます。公開までにかかる時間は状況によって変わるため、公開したい日から逆算して、余裕を持って申請するのがおすすめです。もし内容に問題が指摘された場合は、案内に沿って直して、再度申請します。
つまずきやすいところ
- 表紙と本文の表記がずれている:タイトルや著者名は、表紙・登録内容・本文で、そろえておきます。
- 目次や見出しが崩れる:原稿の見出しの付け方を統一し、プレビューで必ず確認します。
- 権利の確認が足りない:画像、フォント、引用などは、使ってよい範囲かを事前に確認します。
- 公開日ぎりぎりに申請する:審査にかかる時間を見込んで、早めに進めます。
登録したあとにすること
登録できたら、それで終わりではありません。読んでほしい人に届けるために、SNSやnote、自分のサイトでの発信につなげていきます。公開後の考え方は、電子書籍の出版方法の「公開後に発信する」でまとめています。
はじめての登録は、少し緊張するかもしれません。画面のとおりに一つずつ進めれば、一冊分の手続きは、思っているより早く終わります。あなたの本の最初の読者は、誰でしょうか。